石川・輪島
白米千枚田 棚田の夕日と、輪島塗の箸
海へ下る棚田の水面が光る夕方。輪島塗の箸を手に、日が沈むまで眺めてた旅を読んでみて。
水を張った田が夕日の光を映す春。棚田の形を目でたどったり、箸の細い模様を眺めたり、立ち止まる時間が長くなったの。
春5月上旬の日没
箸の模様から、棚田の水面へ
今回の能登の旅は、田植えの季節の棚田に夕日が映るのを見るのがお目当て。有明から赤いオープンカーで走ってきて、2泊するうちの2日目の夕方に、国道249号をたどって白米千枚田へ向かった。海沿いのカーブを進み、千枚田ポケットパークの無料の駐車場に車を停める。車を降りて棚田のほうを向いたら、小さな田が海へ向かって何段も続いてた。写真で見てた景色が目の前に広がって、すぐには言葉が出なかった。夕方の空気は少しひんやりしてて、カーディガンの袖を手の甲まで伸ばした。
水を張った田に、空の光が映ってる。田の形をひとつずつ目で追うと、まっすぐな四角ばかりじゃないのね。細いところや曲がったところがつながって、斜面いっぱいに広がってる。ここの田は耕運機も入れないくらい小さいから、昔ながらの手作業で耕してるんだって。田植えも地元の農家さんとボランティアの人たちが手で植えて、収穫まで何度も草刈りをするらしい。そう聞いてから見ると、水面に映る光のひとつひとつに、誰かの手の跡がある気がしてきた。
白米千枚田は国の名勝で、2022年には「つなぐ棚田遺産」にも選ばれてるの。柵の内側から見下ろすと、田と田のあいだの細いあぜが、斜面に何本もの線を引いてるみたい。あぜにはところどころ草がのぞいてて、水面の光との境目がくっきり見えた。遠くの海まで見てから手前へ目を戻すと、また違う田の形が気になって、なかなか視線が落ち着かなかった。
輪島塗の箸を取り出して、顔の近くへかざした。細い模様に夕日の光が当たると、彫った線の中の金粉が光って見える。箸を少し傾けて、また戻して。景色を見に来たのに、今は箸の模様にも夢中になってる。見るものが多くて、目が忙しいね。
走り友達に送る写真を考えてたら、箸と棚田を一緒に入れたくなった。食べ物もないのに箸を持ってる写真、どう見えるかな。棚田をつまもうとしてるみたい、って言われるかも。そんなことを想像して笑いながら1枚だけ撮って、いったん箸を下ろした。
海のほうへ目を戻すと、夕日がさっきより低くなってた。箸の模様を見てる間にも、田の水面に映る光は少しずつ変わってる。夕日の角度が変わるたびに、明るく光る田が少しずつ移っていって、さっきまで光ってた田がすっと静かな色に戻る。どの瞬間も逃したくなくて、箸を持ったまま、なかなかしまえなかった。
日が沈むまで、棚田と海をゆっくり眺めた。最後の光が海に沈んだあとも、空の明るさが田の水面に少しだけ残ってて、それが消えるまで見届けたの。箸をしまうとき、帰ってからこれでごはんを食べたら、今日の景色を思い出すかな、って考えた。輪島の街の工房長屋では、沈金の箸づくりも体験できるんだって。次は自分で作った箸を持って、同じ夕日を見に来たいな。
駐車場へ戻って、さっきの1枚を友達に送ったら、すぐに「棚田をつまむ気?」って返事が来た。想像してたのとほとんど同じ言葉で、運転席でひとりで吹き出しちゃった。返事を打ち終えてからエンジンをかけて、宿へ向かった。
ストーリー部分はスポットをイメージしたフィクションです。正確な情報は、公式の観光サイトや情報サイトをご確認ください。
名物
棚田米のおにぎり
千枚田ポケットパークの名物として、棚田米のおにぎりが紹介されてるよ。さっきまで見てた田で育つお米、って考えると、箸でごはんを食べる時間も楽しみになるね。
輪島塗の箸
輪島の名物は、暮らしの中で使う輪島塗。沈金で彫った模様に金粉を入れた箸は、手元でも光を楽しめるの。私は夕日にかざして、細い模様を何度も眺めちゃった。
見どころ
海へ下る1004枚の棚田
白米千枚田には、小さな田が1004枚あるんだって。海へ向かう斜面に段々と続く形を見てたら、ひとつの田の輪郭も気になったの。
春の水面と夕日
田植えの季節には、水を張った棚田に光が映るよ。日本海へ沈む夕日を眺めて、手前の田へ目を戻すたびに、もう一回見たい、って足が止まった。
道のデータ
国道249号から白米千枚田へ
- 海岸沿いの道
- 国道249号
- 車を停める場所
- 千枚田ポケットパーク
海岸沿いの国道249号をたどって千枚田ポケットパークへ。私は車を停めてから、海へ下る棚田をじっくり眺めたの。
白米千枚田の場所とアクセスは、下の石川県公式の案内から見られるよ。輪島の名物の話と合わせて、海岸沿いの旅にしてみて。
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